iPad・Androidをスイッチで操作する
iPhoneやiPad、Android端末は、画面をタップせずに、外部スイッチ(3.5mmミニピンジャック)をつけて操作することができます。
外部スイッチを操作したい機器本体に接続するには、スイッチインタフェースと呼ばれる製品が必要です。(一部スイッチには、Bluetoothによる無線接続が可能な製品もあります。)
スイッチ接続インタフェースは、各社から発売されているものがありますが、オフィス結アジアで取り扱うスイッチ接続インタフェースは、指伝話アプリを使う際にさらに便利になる仕組みがあります。
視線トラッキングでスイッチ操作される場合
iPadOSの標準機能となった視線トラッキングや、iPad用のサードパーティー製外部視線入力装置を使うにあたり、「決定(選択)」のアクションをスイッチ操作するケースがあります。
使う物理的な「スイッチ」は同じものですが、iPadの中で受ける信号は、スイッチコントロールと視線トラッキングでは異なります。スイッチコントロールではキーボード信号、視線トラッキングではマウスクリック信号を使います。スイッチを押した時にどちらの信号を送るかは、スイッチインタフェースで決まります。
変わる君の場合は設定によってどちらも対応可能ですし、M3キューブマウスキーボードの場合は切り替えで対応可能です。
スイッチインタフェース製品
表の中の画像・製品名をタップすると、説明ページを開きます。
製品名 | 製品概要 |
---|---|
![]() スイッチ接続キット |
設定済みの変わる君を、有線・無線にて接続するキットです。 |
![]() M3キューブマウスキーボード(指伝話エディション) |
iPhone/iPadやAndroid端末に、有線・無線で接続し、マウス操作やスイッチ操作を行うための製品「M3キューブマウスキーボード」の指伝話エディションです。iPhone/iPadでスイッチコントロール接続する場合には、無線接続のみ有効ですが、スイッチコントロールを使わない場合には有線接続も有効です。マウスとしての接続も可能なので、iPadの視線トラッキング機能や外部視線入力装置でスイッチ操作をする場合の接続アダプタとしてもお使いいただくことができます。 |
スイッチによるiPadの操作について
iPhoneやiPad、Android端末は、画面をタップせずに、外部スイッチをつけて操作することができます。
指先や足など、体のわずかな動きを使うことで、画面がタップしづらい人に操作しやすい環境が提供されています。
特に、iPhone/iPadでは、スイッチコントロールというアクセシビリティ機能が標準で用意されていて、かなり細かい設定ができるようになっています。
外部スイッチを操作したい機器本体に接続するには、スイッチインタフェースと呼ばれる製品が必要です。(一部スイッチには、Bluetoothによる無線接続が可能な製品もあります。)
Apple・Googleの公式情報は次のURLを参考にしてください:
iPadのスイッチコントロールの概要
スイッチ アクセスで Android デバイスを操作する
iPadのスイッチコントロールについては、次のガイドブックが参考になります:
アクセシビリティガイドブック・スイッチコントロール編
iPadをスイッチで操作している様子をご紹介している動画です。
この動画にあるように、外部スイッチを使って様々な操作を行うことができます。お使いになる人の身体の動き、何をしたいかによって、さまざまな方法や設定があります。
スイッチ探しの前に
「スイッチでどう操作するか」を掘り下げていく前に、「何をしたいか?」をよく考えて準備することが大切です。目的にあったアプリを選ぶこと、そのコンテンツを正しく準備することで、目的までの道のりが大きく変わってきます。
例えば次の映像をご覧ください。指伝話メモリでカードを選択するのを、最初は指でタップしますが、次にスイッチを使って操作し、Google Homeに声をかけてニュースを聞いています。
従来のパソコンを使う方法では、ニュースを読むには、ブラウザを立ち上げ、ニュースサイトを呼び出し、目的の記事を選び、スクロールしながら読んでいました。これをスイッチで操作するのはそれなりに大変で緊張した操作を強いられました。ところが先の映像では、カードを1枚選択した後は、Google Homeがニュースを読み上げてくれました。
特定の記事を何度も読んで確認するのが目的であれば、Google Homeに読んでもらうだけでは足りないでしょうが、今日の出来事を知りたいという目的であれば、Google Homeに頼むのも悪くありません。今日の出来事を知るために大変な思いをするならニュースを知りたいとは思わないけど、簡単に知れるなら是非ニュースを知りたいと思うかもしれません。
「スイッチでどうやってブラウザで見ているページをスクロールするか?」を調べて伝えるだけでなく、何をしたいかを考えると、別な方法が見つかることもあります。ブラウザの操作が自由にできれば、様々なページが見れてできることが増えるでしょうが、そこに至るまでに諦めてしまうことが無いように、最初にやりたいと思ったことを実現できる道を考えることが重要だと考えています。
iPadのスイッチ操作で、指伝話メモリで作成したカードを選ぶことはとても簡単です。基本はタップして合成音声で誰かに話しを伝えるのが指伝話の基本的な使い方ですが、指伝話メモリを使えば、スマートスピーカーに話しかける、メッセージを送る、メールを送る、音楽をかけるといった操作も、カードを選択するという同じ操作でできるようにすることが可能です。
初めてスイッチをお使いになる方へ
最終的に、iPadを指で操作することと同じ機能は、スイッチ1つだけを使ってもできるようにiPadは設計されています。しかし最初からその使い方に挑むと、その方法を習得するまでに疲れてしまったり諦めてしまうこともあります。
また、パソコンやiPhoneを普段使っていたからといって、スイッチでの操作が同じようにすぐできるかというと、そうでもないことがあります。仕組みはわかっても手の動きはまた別ですから、いきなりバリバリ操作するという訳にはいかないこともあります。
慣れてしまえば簡単なのですが、慣れる前に諦めることになるともったいないです。急がば回れと申しますので、最初は少しまどろっこしいかもしれませんが、私たちは初めてスイッチ操作を行う方に慣れていただく手順をご紹介しています。
ところで、お使いになる方の操作の慣れもありますが、実は周りの人の慣れも必要です。スイッチを使って操作する場合、次のようなことを考えておく必要があります。
・スイッチの選択と調整、スイッチの設置
・スイッチとiPadの接続
・iPadのスイッチコントロールの設定
・アプリの選択(何をしたいか)
・アプリのコンテンツの設定(どんな風に使うか)
身体の調子に合わせてスイッチを選んだり設置するのは、作業療法士など専門家に相談するのが良いと思います。(苦手な方もいますが、その場合は得意な方に聞いてください。)
何をしたいのか?は、何ができるのか?と対になることなので、ついスイッチにだけ目が行ってしまいがちですが、最終的には慣れれば多くのiPadのアプリを使える可能性があることを知っておくと安心できます。その上で、多くの方が一番戸惑うのが、スイッチコントロールの設定です。
そこで、スイッチコントロールに関する説明書も準備しましたが、使う方も設置する方も同時に初めてのことに挑戦すると、なかなか進まずじれったくなり、諦めてしまいがちです。
指伝話コミュニケーションパックは、スイッチによる操作がし易いように、そして、様々なことができるように工夫された仕組みがパッケージとなった製品です。iPadのスイッチコントロールを使って、簡単なスイッチ操作だけで、できることが広がっていく道筋が用意されています。是非参考になさってください。