指伝話とは?

指伝話ってなんですか?

iPadやiPhoneで使うコミュニケーションアプリです。

誰が使うためのものですか?

特に使う人を限定していませんが、主に自分の声で話をしづらい人や自分で身体を動かしづらい人たちにお使いいただいています。
自分の声で話をしづらいといっても、例えば、喉頭がんの手術をした人、喉の筋肉が弱くて発声しづらい人、緘黙・場面緘黙の人、緊張が強くて人前で話しづらい人、人工呼吸器をつけている人、脳梗塞の後遺症の失語症により言語として伝えづらい人、その国の言語が得意ではない人など、さまざまです。
自分で身体を動かしづらいといっても、ALS・SMA・筋ジストロフィーなどの神経難病の人、脳性麻痺などで手足の動きに制限がある人、交通事故等で脊髄損傷をした人、脳梗塞の後遺症により麻痺のある人など、さまざまです。
「話したい気持ちはあるけれど、うまく声や言葉が出せない人」を中心に、年齢・疾患・状況を問わず幅広い層で利用していただいています。

重度障害者向けの意思伝達装置とは違うのですか?

はい、もともともコンセプトが違うものですが、意思伝達装置を必要とされている人で指伝話をお使いの人たちもいらっしゃいます。
ちなみに、公的な支援制度上は、「日常生活用具」という別の制度の「携帯用会話補助装置」「情報・通信支援用具」という2つのカテゴリーで支援を受けて購入されるケースもあります。日常生活用具は「障がいや病気のために日常生活を送る上で支障がある人が、日常生活がより円滑に行われるための用具」とされていますので、指伝話を活用することで日々の暮らしの不便を解消するためにお使いいただくことが多いです。それはお話をするための意思伝達だけに限定したものではないので、専用機であるとされている意思伝達装置とはなくiPadのアクセシビリティ機能をより使いやすく活用できるように考えた指伝話は、制度上も日常生活用具に合致すると言われています。

合成音声を使ったアプリは他にもいろいろありますが、指伝話は何が違いますか?

指伝話は、合成音声を使って話をすることが目的のアプリではなく、コミュニケーションをより良くするために活用できるアプリとして成長してきました。もちろん、話をすることもコミュニケーションとして重要な要素ですが、それだけに特化しすぎないように配慮してきました。
例えば、難病で自分の声でお話しがしづらく、身体を動かしづらいという人の場合、指先などの少しの動きを使ってスイッチを操作してお使いいただくことができます。iPadには標準のアクセシビリティ機能がありスイッチでiPadを使う仕組みがありますが、仕組みがあるのと使い易いのとは同じではありません。同じスイッチ操作であっても、画面の内容によって使い易くも使い難くもなります。スイッチ操作も慣れもありますし、体調の変化もあります。スイッチに身体を合わせるのではなく、身体に合わせた設定を行い易くする仕組みを考慮している点が、他の合成音声アプリと比べて良い点と評価をいただくことが多いです。

実際に使っている様子は見れますか?

外部リンクになりますが、2つ動画をご紹介します。
「アクセシビリティ機器(iPad)導入について」(約20分)
東京慈恵会医科大学主催第1回アクセシビリティセミナーでの講演動画です。iPadのアクセシビリティ機能についてわかり易く説明しています。実際の利用者の様子もご紹介しています。
https://youtu.be/tqizGCTnyNw
「令和6年度藤沢市難病講演会」(約80分)
アクセシビリティとコミュニケーション支援をテーマに、病気や障がいによって会話が難しい方や、身体を動かしづらい方の日常生活を、より快適にする支援についてお話しした動画です。(2026年4月10日までの公開)
https://youtu.be/A3BvWx9roDo
その他にも、ホームページで機能やTipsのご紹介の動画を公開しています。

実際に指伝話を試してみたいです。

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