指伝話アプリのコンテンツ一式が含まれるパッケージ
指伝話コミュニケーションパック
使う人によって使い易い画面が異なる
例えば、次の画面は、標準的な指伝話コミュニケーションパックの画面です。


次の画面は、お使いになる方によって、指伝話コミュニケーションパックを調整した画面です。標準にはあったLINEやメッセージ、音楽といったものは使わないのでメニュー画面から削除しています。一方で、YouTube・プライムビデオ・Kindleはよく使うのでトップ画面に表示しています。また、よく使う言葉については、5つのカテゴリーに分けてトップ画面からすぐに選べるようにしています。

次の画面は、スイッチを頭で操作する方なので、1ページの表示枚数を少なくしてカードを大きく見やすくしています。また、各画面は基本的に3つの選択肢だけにしています。
テレビの操作画面では、音量の変更や機能ボタンはなく、チャンネルの前後と電源だけに機能を絞ってわかりやすくしています。
身体のことについて伝える時のカードは、よく伝えたくなる部位に絞ってカードを用意してあります。また、例えば頭についてお願いする時は、ほとんどの場合が痛い・痒いの2つのことだそうです。それ以外のことについて「みてほしい」というカードを選択して伝えて、そこから先は支援者が質問を繰り返し、合図をして返事をする方法にしている例です。
すべてを指伝話で解決させるのではなく、ある程度まで伝えることができるようになることで、日頃の会話が楽になるという使い方をされています。





次のカードをお使いの方の例では、ご夫婦なのでだいたい阿吽の呼吸で物事は通じるそうですが、たまに伝えづらいことや、できるだけ早く伝えたいこと、何度も伝えることなどをカードで作っておいて使われています。
目の状態の関係で画面に大きな文字で書いてあるのがわかりやすいし、少し震える指先で画面を操作するにあたって、画面はスワイプ操作でページ送りしないように設定をして、次のページへの移動もカードをタップして行う作りに統一しています。これにより、使い勝手が良くなりました。



次のカードは、横一列にだけ選択肢が表示されています。スイッチコントロールの設定とスイッチ接続インタフェースの設定を組み合わせることで、1回のスイッチ操作でカードを1枚選択できるようにすることで、その方にとってはじっくり狙って操作する方法で選びやすくなりました。



指伝話コミュニケーションパックには、大人用だけでなく、子ども向けのものもあります。会話に関して、キッズパック・ジュニアパックがあります。それぞれ、指でタップするかスイッチにより使うかによって、また、カード操作の理解や慣れによって、画面のカードの位置や構成を変えて準備することができます。








また、指伝話コミュニケーションパックの場合、別売のNature Remoなどのスマートリモコンとの連携により、テレビや扇風機などの家電操作を行う仕組みも提供しています。
コンテンツってなに?
一般的にアプリには大きく分けて2種類あります。
1つ目は、使うためのアプリです。例えば、電卓・電話・時計・ゲーム・翻訳・ウェブブラウザなど、出来上がっているアプリを使って目的を達するために使うアプリです。
2つ目は、作るためのアプリです。ワードや表計算、プレゼンテーションツールもそうですが、そのアプリは、何かをするために使うアプリです。小説を書く、給与計算をする、説明をするために、それらのアプリを使います。つまり、道具であって、出来上がったものではありません。料理に例えるなら、鍋や釜・包丁にあたるもので、料理を作るための道具です。
コンテンツとは、作るためのアプリで作ったものを指しています。
指伝話メモリは、絵や写真といった材料を使って絵カードを作り、それを選択して音声で用事を伝えたり、LINEやメッセージを送ったりします。
指伝話メモリという道具があれば、自分で使うもの(コンテンツ)を作ることができますが、知識と技術と時間が必要です。
指伝話コミュニケーションパックのコンテンツは、様々な機能のコミュニケーションカードを作るための仕込みがしてある道具と材料が揃っているものです。
DIY(Do It Yourself)で自分で作るならば、道具であるアプリを購入するだけで良いですが、自分で作ることができない・難しいのであれば、指伝話コミュニケーションパックを購入してコンテンツを入手する方が、やりたいことに達するまでの時間が短くなります。
もちろん、人によって目的はさまざまですので、提供しているコンテンツをそのまま使うだけでは、目的が実現できない場合もあります。少しは作る作業も必要になります。しかし、ゼロから全部自分で作るのではなく、少し値を変えたり見た目を変える作業だけをするのであれば、あまり詳しくない人でもコンテンツを活用してプロが作った仕組みを作ることができます。